今回紹介するのは、平成11年式のスバル プレオで起きた不具合の修理についてです。
症状:ベルト鳴きの様な音(キーンという甲高い音)が発生。
このお車は車検で入庫されたのですが、整備終了の最後の確認時に異音発生。
音の感じはベルト鳴きの様な音(キーンという甲高い音)だったのですが、ベルトは車検整備時にタイミングベルト一式と共に交換してありました。
ベルト付近
念のためベルトの張りを調整しても症状は変わらず、それではベアリングからの音なのかとベルトを取り外しても音が消えない。
となるとタイミングベルト交換時に不手際があったのではないかと心配になり、慎重に音の出所を探りました。
聴音器を使って聞いた感じでは、スロットルボディからスーパーチャージャーの間にある樹脂製エアーダクトが一番大きく音が響いていたように感じました。(音がいろいろなところに共鳴していて探り難かったですが・・・。
この時点で音の出所は「吸気系ではないか?エアーダクトにクラックが入っているのかな?」という予想が立ちましたが、取り付け状態のエアーダクトを目視しても不自然な点が見当たりません。
とりあえずエアーダクトを含めた周辺の様子をみるため、部品を取り外していく事に。
肝心のエアーダクトを外すために「スロットルボティに繋がるダクト(エアーエレメント‐スロットルボディ間)」、「スロットルボディ」、「エアーダクト」、と順番に外していくので、まずは「スロットルボディに繋がるダクト」を取り外します。
この時点ではまだエンジンの始動が可能なため、確認のために始動させました。
すると、取り外す前よりも明らかに音が大きい。
そしてISCVの通気孔を軽く塞ぐと音が消える。(完全に塞ぐとエンストしてしまうので、少しあける程度で。)
原因が絞り込めてきたので注意しながら作業を進め、スロットルボディを取り外して見ると汚れが付着してあまり良くない状態だったので、清掃。
その後にもう一度エンジンを始動させて確認すると、清掃前より音が小さくなっていました。
やはりスロットルボディが怪しいと(特にISCV)、再度念入りに清掃すると、完全に音が消えて静かになりました。
※スロットルボディの清掃は、クリーナーの使用方法によってはISCVの破損や、酷い場合は車のコンピューターの故障に繋がるので注意が必要です。
具体的には、ISCVがスロットルボディの下にある場合等、クリーナーがISCV用の通路に溜まってしまう事があります。するとクリーナーによってパッキンが腐食し、冷却水が滲み、ISCVの電気回路がショート。さらにはコンピューターの回路までショートする、という場合があります。
音の出た原因については推測することしかできませんが、汚れが溜まっていたことから考えて、ISCVや通路の状態の汚れ方が悪く、そこにタイミングベルトの交換やエアーエレメントを交換したことが関連したのではないかと思います。
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