今回紹介するのは、平成12年式のマツダ ボンゴバン(KG-SK22V)で起きた不具合の修理についてです。
症状:時々エンジンの吹けが悪くなる。
このお車ですが、時々エンジンの吹けが悪くなるということで来社されました。
さっそく自己診断機能を点検してみると、下のデータが検出されました。
・[P0120]スロットルポジションセンサー不良
この車両はディーゼルの為スロットルポジションは無く、アクセルペダルの所に「アクセルポジションセンサー」が付いている車両でした。
早速部品を交換し走行テストを行った所、特に異常は発生しないので様子を見てもらう事にして納車しました。
アクセルポジションセンサー
しかし1ヵ月半を過ぎた頃、再び同じ症状が発生したとの事で再入庫され、詳しく話を聞くと雨の日にエンジンが吹けなくなったとの事でした。
今一度アクセルポジションセンサーを確認すると、カプラーに水滴が付いている事が分かりました。
水滴が原因ではないかと当たりをつけ、ではこの水滴はどこから来たのかと調べる事に。
このお車のユーザーの方は雨の日でもドアを開けて荷物の運搬をするため運転席周辺がよく濡れるとの事で、ドアに近い所にあるハーネスを調べると確かに雨で濡れていました。
どうやらこのハーネスを伝ってアクセルポジションセンサーのカプラーに水滴が流れて、誤作動を引き起こしてエンジンの吹けが悪くなったようです。
この対策として、ハーネスに雨がかかっても水滴がハーネスを伝わらない様にカバーを付けて、再度様子を見てもらう事にしました。
後日、お車の調子を確認した所、雨の日でも大丈夫との事でしたので、修理の完了としました。
修理後
外部診断機や自己診断機能はたしかに有用で、短い時間で不具合の場所をピンポイントで特定できる事がありますが、『不具合が発生した原因』までは特定できないので、やはり最終的には整備士の“経験”や、“のうはう”による判断が必要になりますね。
今回のケースでは、最初に来社された際に詳しく話しを聞いていれば不具合が発生した原因まで把握できたかもしれませんが、その日は雨の日ではなかったため、やはり難しかったかもしれません。
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