今回紹介するのは、エスティマ・ハイブリッドの、ハイブリッドバッテリー(HVバッテリー)の交換作業についてです。
自動車用のバッテリーは、使用を重ねるにつれバッテリーの持つ容量が減っていきます。
HVバッテリーも同じで、使用を重ねるにつれ容量が減っていきます。
今回のエスティマ・ハイブリッドのHVバッテリー交換は、お客様より
『あまり充電されていない』
という相談を受け、調べていくうちにHVバッテリーに原因があることを付き止め、交換をするに至りました。
(注)HVバッテリーは電圧が高く、取り扱いにはマニュアルに則り、細心の注意を払う必要があります。
また交換作業には、専門知識が必要となり、関係する資格も必要になります。
HVバッテリーに関連する修理は必ずディーラー又は整備工場に持ち込んでください。
個人による作業は絶対にしないで下さい。
HVバッテリーの交換にあたって、絶縁の道具を用意しました。
工具は絶縁仕様の物があるので、それを使います。
もちろん絶縁手袋も用意しました。
工具・手袋共に絶縁部の破損等が無いか目視で点検をします。
この絶縁というのはとても重要で、自動車用の12Vのバッテリーでは感電してもビリッと感じるくらいで済みますが、HVバッテリーの電圧は少なくとも100V以上、車種によっては300V近い物もあるので非常に危険です。
人が感電死する最低の電圧が42Vと言われてますので、かなり高い電圧だと思います。
実際のHVバッテリーの交換ですが、
まずはサードシートを取り外し、HVバッテリーを覆っているカバーを取り外します。
サードシート取り外し後
サービスプラグ(ブレーカーのような物)を外します。
この作業の時から絶縁手袋の着用が必須になります。
サービスプラグを外した後、5分~10分程度時間をおきます。
その後、車体からHVバッテリーユニットを切り離し、取り外しの作業になります。
取り外し後のHVバッテリーユニット
このカバーの中にHVバッテリーがあるので、マニュアルに則って注意しながら作業を進めていきます。
HVバッテリー
HVバッテリーのケースを外した後、バッテリーコンピュータを外す際にHVバッテリーの電極端子に触れる事があったのですが、絶縁手袋越しにもかかわらず、僅かにビリビリ感がありました。
素手で触っていたらと思うとゾッとしますが、絶縁手袋ももう寿命なのかなと思いました。
新品のHVバッテリーと交換し、コンピュータ、カバーを取り付け、車体の元の位置に収めました。
交換後、正常にハイブリッドの機能が作動をすることを確認しました。
ハイブリッドカーは燃費やエコの観点から非常に優れた車ですが、個人で整備するのはとても難しくなっていると思います。
少しでも異常や違和感を感じたら、ハイブリッドカーの修理ができる整備工場へ持ち込むことをお勧めします。
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