整備情報・不具合事例は、当店に持ち込まれたお車の不具合状況から、その原因として考えられる故障箇所、また実際の修理に至るまでを紹介します。

整備情報

平成22年 8月28日  整備情報・不具合事例①
 ~  電動ファンの不具合修理 ~ 

平成29年4月26日 記事修正

 今回ご紹介するのは、平成10年式のパジェロミニ「走行距離:約85.000km」の電動ファンの不具合修理です。


症状:ラジエターの電動ファンが回りっ放しになっている。



 ラジエターの電動ファンというのは、簡単に言うとエンジンを冷やす扇風機のようなパーツです。

 エンジンの冷却は、エンジン内部~ラジエターへと冷却水が循環し、冷却水がエンジンを冷やしているのですが、エンジンの熱により熱くなってしまった冷却水はラジエターで冷やされ、それをまたエンジンに送るというサイクルで冷却水の温度を適温に保っています。

 冷却水温が一定の温度よりも高くなると電動ファンが回転し、その後一定温度まで下がると電動ファンも停止する、という仕組みになっています。

*車種にもよりますが、エアコンを作動させると、ラジエーターの電動ファンが作動する車もあります。

 今回の「電動ファンが回りっ放し」という症状は、冷却水温の温度にかかわらず電動ファンが回りっ放しになる症状で、冷却水温が適温よりも低くなってしまう状態(オーバークール)になりかねません。この場合エンジンのアイドリング回転数が高くなってしまい、燃費の悪化に繋がる可能性があります。

 この症状の原因として、まず最初に「水温センサー」の故障を疑いましたが、異常はありませんでした。


 次に、電動ファンを回しているモーターや、その近辺に故障が無いかを調べたところ、『ファンコントローラー(冷却水温によってモーターのON/OFFの切り替えをしている装置)』に不具合を見つけました。

ファンコントローラー
ファンコントローラー




   

 分解修理が不可能なパーツだったので交換したところ、無事に直りました。

 



 今回は「電動ファンの回りっ放し(オーバークール)」という症状でしたが、「電動ファンが回らない(オーバーヒート)」という危険な状態になっていてもおかしくない部分の故障でした。

 もしご使用のお車で「ファンが回りっ放し・もしくは回らない」という症状に心当たりのある方は、早めに点検を受けたほうが良いかもしれません。


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 エンジン・フラッシュ

 交換の目安は、3,000km~5,000kmです。
 オイルの汚れがひどい状態で走り続けると、エンジン内にゴミ(ワニス・スラッジ)が溜まりやすく、オイルラインの目詰まり等で潤滑不良がおきる危険性が高くなります。
 交換工賃込み ¥2,160~ 
 交換料金は車種により異なります。

 エンジン・フラッシュ

 走行しながらエンジン内の汚れを徐々に取り除き洗浄を行うので、隅々までしっかりと汚れを落とすことができます。
 3000~4000km走行してからが交換の目安です。


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