エンジン系
オイル、 ベルト、 プラグ、 エアーエレメント、 バッテリー
ブレーキ系
ディスクパッド、 ホイールシリンダーカップキット、 ライニング
シャシー系
ハブナット・キャップ、 ブーツ系各種
上に挙げた部品が僕がよく交換していると感じている物です。
「エンジン関係」や「ブレーキ関係」、「シャシー系」等の消耗品が多いですね。
本当はもっと色々あるのですが、ぱっと思いついた物を挙げてみました。
会社にあるデータを見てみれば、どの部品が年間どれくらいで1ヶ月平均で何個とかまで出るのでしょうけど、そこまですると際限がなくなってしまうので割愛しまーす。
上記の部品の数々は、磨り減ったり、破れたり、漏れたり、あるいはそれらの状態になる前に交換する消耗部品になります。
ただし、交換部品の中には『※再使用不可部品』があり、それに関しては削れ・破れ・漏れ等の予防とは少しニュアンスが違ってきます
※ 再使用不可部品の一例
分解時に取り外し、その後組み付けるのですが、ロック機構が付いている一部のハブナットや、取り外し時に変形してしまう一部のキャップ等は、再使用すると、緩みや、水(雨水、結露)の混入の恐れがあるので、原則として交換になります。
ここから維持費のお話です。
先に挙げたの定期交換部品には“換え時”があります。
例えばオイル交換。
車の取り扱い説明書には10,000㎞ごとに交換、と書いてある車も珍しく有りません。
しかし実際の所、皆さんは3,000㎞や5,000㎞で交換していると思います。
これが整備の視点からの“安い維持費”なのです。
車に詳しい人の中には『最新技術の塊の日本車がそうそう壊れるわけがない、売上稼ぎだ』と思われるかもしれません。
ここで重要なのは車への要望をどこまで求めるのか、です。
その要望が、快適に、不安なく、長い間乗りたい、というものでしたら、たとえ説明書に「10,000㎞ごと交換」と書いてあっても絶対に勧められません。オイルのスラッジがいたるところに溜まって不調になる可能性が高く、それらの整備費修理費の方がオイル交換料よりも高く付きます。
つまり、『オイル交換をしないことによるデメリットを、短い交換サイクルで無くす』というのが、整備の視点から見た“安い維持費”なのです。
Aさんの依頼※クルマの管理を徹底している方でなければ、おそらくディスクパッドを交換する流れになるかと思いますが・・・、さらに話を進めます。
「新車で購入して3年、初めての車検整備を依頼した。」
走行距離は30,000㎞。
ブレーキの消耗部品『ディスクパッド』の消耗していて次回の車検まで持ちそうにないという連絡があり、危険なので交換を進められた。
ちなみに、車検後も今までと同じくらいの使用頻度で車を乗りそうだ。
4㎜ (残厚) - 4㎜ (1年で2㎜減る、2年なので4㎜減る)となります。
=0㎜(危険!)
-安さの答え-
一年点検時にディスクパッドの交換をすればお得!?
ディスクパッドには、残厚の残りが少ない事を知らせるモニター(金属の板でディスクローターと接触すると音が出る。)や、電気的なセンサーが取り付けられています。
残厚がわずかになると、ブレーキを踏んだ時に変な音が鳴る、もしくはメーターパネルに変なマークが表示される等でお知らせしてくれます。
しかし、このセンサーも場合によっては役に立たない事があるので完全に当てにするのは危険です。
ディスクパッド交換の整備依頼の場合、
「ディスクパッドの交換をして下さい」という依頼はあまりなく、
「ブレーキをかけると変な音がするので見て欲しい」という依頼から、ディスクパッドの交換になる場合が多いです。その場合ディスクパッドが磨り減って全く無く、ディスクローター(ディスクパッドに擦られる側)まで損耗が発生して交換になる場合が多々有ります。
先ほど「一年点検時にディスクパッドの交換をすればお得!?」と”?”マーク付きで書きましたが・・・。 実はディスクパッドの交換工賃については、“車検時”の方がお得だったりします。
差額を下にまとめました。
~ディスクパッド交換の単体依頼~
¥14,000
部品代と、交換工賃(¥4,000)が必要になります。
~ 車検時に交換 ~
¥10,000
車検時はディスクパッドの脱着点検をしているので、
交換工賃はかからず、部品代のみ必要となります。
~ 一年点検で交換 ~
¥12,000
一年点検時は、部品代と交換工賃(¥2,000)が必要になります。
単体依頼よりも交換工賃が安くなっています。
ディスクパッドは仮に¥10,000として計算しています。
(※ディスクパッドは車種によって価格に差があり、出所の怪しいものなら安い物もあります。)
(※交換工賃は殆どの車両で上記の金額になりますが、ご依頼の際は念のためご確認をお願いします。)
~ 車検時と一年点検時の差額 ~
¥2,000
差額の2,000円を大きいとみるか小さいとみるかの判断は皆さんにお任せします。
消耗部品はダメになってからの交換では遅いことがあります。オイル交換せずにいたら変な音がして、すぐに交換したけど良くならなかった、とか。
今回例に出したディスクパッドですが、これも毎年同じ消耗厚とは限らないので、実際にはさらに余裕をもった提案をすることになります。
整備士の目からすると、ディスクパッドの残厚がもし1㎜しかなかったら、「見事に使い切ってすばらしい」とは感じず、「危ない」「ギリギリじゃないか」「ブレーキが効かなくならなくて良かった」と感じます。
この仕事は整備ミスが絶対に許されない事ですし、安心を提供する為お預かりしたクルマを完璧に仕上げるのが整備士です。
私もクルマと付き合う一ユーザーですが、他の皆さんもおそらく
「とにかく安く乗りたい」「安全第一、不安無く乗りたい」 「買い換えを考えているけど、踏ん切りがつかない。」
等、クルマとの付き合い方は様々で、いろいろな要望があるかと思います。
整備費を安くするには、ユーザーが『クルマとどのように付き合っていきたいかを事前にしっかり伝える』というのが秘訣なのかもしれませんね。
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